レディベス

久しぶりに書く観劇ブログ(笑)
更に順番を無視して面白かったのとつまらんもの、交互に記してしてメリハリつけてみます。
交互ということは…



こちらは2017年12月に観劇してきたました。
行った動機としては、花總まりさんの芝居を生で観たかったからです。
「エリザーベート」をDVDで拝見し、少女から歳を重ねていく様や歌で表現する葛藤の気持ちが見事で実際に観てみたい!と思いチケットを取りました。


作品のストーリーは、
エリザベス1世が様々な試練や苦難を乗り越えて即位するまでを描いてるのですが …

う~ん…私の心には何も届きませんでした。。
異教徒であるが故の弾圧、身分の違うロビンとの恋などなど。
はいはい、そうですか。
というのが作品としての感想。

というのもこの舞台、冒頭でベスの家庭教師役アスカムを演じる山口祐一郎さんがストーリーの導入となる曲を歌うのですが…
歌声は安定しないし声も出てないし、おまけに歌詞が不鮮明で何歌ってるかほとんど分からない。
これから始まりますよ~と説明も含んだ大切な曲が客席に全く届いてきませんでした(私は3階席センターで拝見)
え?何これ、マジで??と座席からズリ落ちそうになるのをなんとか堪えましたが、この最初の10分程でテンションがかなり下がりましたね。

肝心の花總さんの好演さえ霞んでしまうほどの威力がありました。
だって、王家の紋章のイムホテップと違い出番が多く何回も登場しては歌うんですよ。
その度に削がれる集中力と期待感。
そのうちだんだん腹が立ってきて「歌うのやめろー!」と叫びそうでした。

役者さんの好み、歌や芝居の受け取り方は人によって様々だと思います。
ただ、この方に関してはそういうレベルを超えてるんじゃないかと。

歌から伝わるものは皆無。
つまらない芝居で観てる人に役としての感情や想いを届けよう、伝えようというとする気持ちもエネルギーも一切なかったように思いました。

色んな舞台を観てきて、ここまで役者さんに対して腹が立つ事はほぼないです(あと1人いますがw)
多少歌に難ありかな?等感じる役者さんもいますが、それでも「気持ち」を感じられるのでここまで思うことはなかったです。


と、そういう理由もあり半分死んだような目で観てましたね。


時おり登場するベスの亡くなった母親にげんなりし、ディスコを思わせるほどの突然のギラギラうるさい照明の中、半裸状態で女と戯れるフェリペ王子に戸惑い(しっかり双眼鏡で観ましたけどねw)、ベスが幽閉された塔でロビンといちゃこらした朝、見つかればベスがさらに不利になるのに飛び出すバカロビンに突っ込みを入れ、、、そもそも自分の危機的状況で男を部屋に招き入れるという行為に、男が絡むと冷静な判断も出来ないのかこの女!とベスに対する同情心さえ吹き飛び、
そうこうしてる間に舞台は終わりました(笑)



あと、セットに関して。
客入れの時から舞台のほぼ全面を占領して鎮座するホロスコープが描かれた盆。
最初は綺麗だな~と思いました(星、天文学をベスが学ぶ場面もあり、ベス自身の人生を現してる意味も)
で、勝手に途中で盆は捌けるものと思い込んでいたら、最後の最後まで鎮座していて正直、邪魔でしたね(笑)
セットが下手から上手に運ばれてくる時に、その盆が使用され回って登場する光景が滑稽というか。
ベッドがくっついてクルクルと出てきた際は遊園地のアトラクションかとw(記憶あってるかな)

作品の一部として意味づけたいのなら、冒頭と最後に登場させた方が印象として強くなるし、ベスの歩んで来た道のりとリンクする気がしました。



そして、ほぼ死んだ目で観劇した私はカーテンコール半ば、拍手で盛り上がる中そそくさと劇場を後にしましたとさ。



物語の着眼点というかテーマは悪くないのにイマイチ何を見せられてるのかよく分からん作品でした。
「色々あったけど、頑張ったベス」って昔話みたいな感じですかね。
世界史の知識があまりなくても分かりやすかったですし、そのお国や時代背景ならではの出来事も盛り込まれていたのですけど。。。
もっと何かをどうにかしたらもっと深く濃い話になりそうなのにな~w

そんな感じでした。





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